温故の臨床医にはエールを

名前はエール

 エドとカールの1羽っ子は、エールと名付けた。・・・親の名前を合体させたわけだ。

 エビ色のひよっ子にはエールを送れない私だが、若いほど学んで変わる可能性もあるかと思うので、生体実験にならないように意識しながら、また、鳥種による違いを認識して、頑張っていただければ、とは思っている。鳥の専門医を志しながら、高橋達志郎を知らないのは、無知蒙昧にして厚顔無恥、無礼破廉恥な忘恩の徒でしかないので、その点だけでも、エビ色から脱皮してほしいものだ。
 例えば、文鳥の卵づまりとインコの卵材滞留を混同すれば、卵づまりは産めば良いだけなのに通院などすれば産みにくくなるだけだが、卵材は多くなれば閉塞状態がひどくなれば腹膜炎、腸管を圧迫すれば腸閉塞で死につながるのだろうから(文鳥では少ないのではなかろうか)、よく観察し異変を感じれば早めの受診を、になる。違うのである。
 すぐ診せろ、と何とかの一つ覚えで繰り返せば、より重篤にして、飼い主を脅かして、産卵抑制のための投薬のために通院を強いる目的かと、少なくても私は疑うに決まっているし、私だけではないだろう?文鳥のことなどほとんど知らないヒヨッ子に疑いを持つ飼い主の方が、むしろ正常だ。

 10月8日は飼鳥の日。日本初の小鳥専門病院を開設し、亡くなるまで臨床の前線に立ち、数限りない小鳥とそしてその飼い主を救った高橋達志郎の命日だ。レントゲンを撮ることも出来なかった時代に、どのように患者を治療し、どのように今より無知蒙昧が多かった飼い主たちに接したか、ちょっとした余暇に読書して、小鳥臨床の神の一端に触れて今後の臨床に生かされるべきだろう(↓は、会ったことは無い私が勝手に妖精化していただいた高橋達志郎・千世ご夫婦のイメージ改良版(実物に少し近づけた)である。死人に口なし・・・、おそらく笑って許してくれるだろう)。

 ところで、「飼鳥」を何と読むだろう?私は音読みで「シチョウ」だが、本来は「かいどり」と訓読みするのが普通だったのではないかと思う。何しろ、大正時代の愛鳥家の雑誌名はその名も「かひどり」なのである。
 しかし、「かいどり」では対義語になるはずの野鳥と釣り合わない。野鳥を「のどり」と読む人は普通いない。「ヤチョウ」と音読みするはずだ。飼鳥野鳥病院、という酔狂な名前の動物病院も存在するわけで・・・、シチョウ、が良いだろうと思う。

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