
少食多噛(しょうしょくたぎょう)を知らないから、やわらかいものを食べていれば長生きできるなどと思うのだろうな。しかし、これは江戸時代から知られる健康十訓である。そんなことまで知ってるのか?否、知らない。「噛」を「ぎょう」と読むとは先ほどまで気づかなかった。ただ、箸立てに使っている昔の湯飲みに書いてあるのは知っていた。
また、豊臣家を滅ぼした翌年の1615年に満73歳で亡くなった上様(徳川家康)は、この「少食多噛」そのままに、やわらかな白米を嫌って麦飯を噛んで噛んで噛みまくってから飲み込んで食べたことで知られている。もちろん、それは、大河ドラマで滝川栄さんが演じられたのを見ていたので、小学生の時から知っている(マネはしない)。
つまり、私にとっては硬いものをよく噛んで食べる=健康で、やわらかいものばかり食べる=不養生となっているので、種子食のセキセイインコに対して、種子が硬いから健康に良くないなどと考える獣医たちの存在は奇異に見える。この人たちは、歯茎だけで食べられる介護食(処方食?)とかを三度三度食べているのかしら?なのである。
小鳥の場合は丸のみするわけだが、しっかり外殻はむく。これは栄養のある中身を消化する際の邪魔になるからだろう。必須なのでむく。逆に、必須ではないので、中身は噛まずに丸のみで、ヒナもそれを与えられて育つ。野生に学ぶどころか、目の前の文鳥たちに学べば良いのに・・・、飼っていないのだから話にならないのだが。
野生に学んでセキセイインコがイネ科の穀物ばかり食べていると知れば、なぜそれで健康に影響しないのか、必須ビタミン類はどのようにまかなうのか考えるのが当たり前だが、そういった研究はたぶんないのだろう。お金にならないから・・・。仕方がないので、せめて生物学的常識くらいはわきまえて自分で考えたいものである。


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