病気隠して老いは隠さず?

 十姉妹のパッパが、静かに亡くなった。カゴの底で体を丸めて眠っている姿をしていた。・・・これで「文鳥団地」の十姉妹軍団は幕を閉じた。
 ところで、小鳥が病気を隠すと思っている人は、老いを隠さないのは不思議に思わないのだろうか。考えたこともないのだろう。しかし、パッパもだんだんと老いて、だんだんと老衰して亡くなっている。外敵に狙われないようにふりなどする余裕など何にもない。

 先ほどのマメのふるまいを見よう。不治の病が悪化して余命いくばくもなく、日々に動けなくなっているこの子は、今日もケージの扉が開くと外に出ようとして、手の送迎を待っている。元々の習慣ではない。不自由になってから、頼るようになったのだ(不思議ねぇ。本能的に「外敵」と見なして怖がるはずなのに!)。
 そして、ひたすら食べて、ヨレヨレしながら水を飲み、それがとてもおいしかったらしく、今度はうきうきした足取り・・・、ぴょんこぴょんこと跳ねながら水浴び器に行き、何と、水浴びを始めた。で、水浸しでどうしようと困っているところを、捕獲してティッシュで水気を吸って戻すと、また食べに食べる。
 元気なふりをして水浴びをした、などと考える飼い主は、こう言っては何だがバカだろう。ソフトフルーツフードがおいしかった。水もおいしかった。血糖値も上がって気分がよくなって、水で水浴びを思い出して、元気な時のように足取り軽く水浴びをした。・・・なぜ、そのように感じ取れない?間抜けな説で目が曇っているだけではないか?

 しっかりと、頑張って生きているのを、見届けてやりたいものである。

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