リトルならざるリスク~文鳥に甲状腺腫の結語~

いつの間にかひとり餌のサホ

 「甲状腺腫なんてないさ。寝ぼけた人が飲ませただけさ」などとこだわっているうちに、エモモモの子「サホ」は、兄弟姉妹同様の美鳥になってきている。左ほほが白いので「サホ」なのだが、教養あふれる私はサフォーと言えば、レスボス島の詩人だから女性のはずだ!と思っていたが、オスのような気配を見せている。・・・だがこの↑目つきなどメスのようだが・・・、どうだろう。

 さて、小嶋氏には『リスクバード』と呼ばれないように気をつけて頂くとして、文鳥の飼い主には、そもそもヨウ素の必要量はごくわずかで、ボレー粉を配合飼料に混ぜてあるか混ぜるかした程度で、発症リスクが低下する事実と、毎日与えた場合、特に幼鳥時に与えた場合、死に至るような深刻なリスクが生じることを示す生体実験が、すでに1970年代に存在する事実があることを認識して、飲み水に毒物を混ぜないように気をつけていただきたい。
 文鳥は比較的には丈夫な生き物で飼い主の圧倒的多数は、亡くなるまで病院に行かなくても済むのが現実で、10年未満と寿命が短いため病気などは急速に進行するのが当たり前なため、小学生の学校健診のようなものを受けても、人間ドックにようなそれなりに精密な検査があったとしても、役に立たない事実も、認識してもらえれば幸いだ。いろいろやってくれる?それは商売なので当たり前だ。
 万一「ヒューヒュー」と口を開けて呼吸することが、運動後や暑い環境でもないのに、頻繁に見られた場合は、動物病院に行って、ヨウ素を含む薬剤を処方してもらい、決められた用量で与えてもらいたい。その際、正確な診断のためのレントゲン撮影をしなくても、20世紀には普通に治療しているので、必ずしもレントゲンが必要ではないことも、念のため覚えておくと良いだろう。「『20世紀』でお願いします」と言えば良いだけだ。そもそもレントゲン撮影のための固定は、かなり文鳥の負担になってしまうので、無ければ無い方が良いに決まっている(過呼吸でも死のリスクがあるのが小鳥)。
 そして何より、獣医さんには余裕をもって、「我も人なり彼も人なり」、自分の文鳥を救ってくれる対等なパートナーだと思ってもらいたい。それがいかに尊敬すべき偉い先生であってもだ。「『カッペダッペ』がわけわかんない事言ってるぅ」などと心の中で思えれば、冷静に症状を伝えられるし疑問も口にしやすくなるだろう。そんな偉い先生の手を借りなくても、20代も繁殖させている人もここに存在するのだ。何を臆することがあるだろう。
 実際には、基本的な鳥類の学術論文の存在すら大学で教えてもらえず、研修を受け入れてくれる鳥専門の病院もない中で、現在の50歳周辺は手探りで現在までになっているはずだ(先学の研究を集めて精査する習慣が身に付かなければ研究など出来ないが、動物医学の研究機関では、学者の基礎を教える暇もないのだろう。知識の丸暗記で医者が出来るわけが無いのに)。違いは、若い頃の足りない部分を意識して補ったか、気づきもしないで余計なことばかりに手を出したかで、若い頃には誰彼と同じに等しくバカで、己の無知で患者の小鳥を苦しめているのだ。特別バカでも特別利口でもなく失敗をしてきたただの人間など、自分と同じではないか、怖れるに足らないだろう?そう思え。

 そして、最も大きなリスクは、10年間しか生きないのだから、無病息災が当たり前、と思っている者に、『リトルバード』で季節ごとに検査も受けていたのに1年半で突然死したなどとメールをすれば、「 リスクバードだとしても珍しいだろうし、一般的にはどこでもあり得るだろうが・・・」と思いながら、クロンベルガー博士の本にあった、幼鳥にヨード水を与えたら影響が出たって話の治験期間って1年半じゃなかったか、という話になり、折悪しく2010年の「当院通院される文鳥は甲状腺腫が多発します」と自白するに等しい内容に呆れかえっているところでもあったので、今まで縷々述べた話などなどになって、さらにいろいろ中略して最終的には、「バブル世代のお姉さまたちが、若造を持ち上げたからこの始末じゃねーか!」と、あらぬ方向に話がそれていくわけだ。
 これは、比較的に若い人たちにはわからないだろうが、世代間全面戦争につながりかねないリトルならざる大きなリスクなのである。「こっちに振らんといてや」だ。重々お気を付けいただきたい。

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