
田中鳥獣店から連れて来たごま塩柄の文鳥は、理論上の発見である江戸系白文鳥の実在を確かめるべきものであった(個人的な体験としてなら横浜系だが、将軍家が江戸城で飼育していた可能性が高く「江戸」の繁殖場を見学したとする欧米人がごま塩同士から白文鳥を生み分けさせている時に起きるような話を書いているので、江戸に譲るのが妥当と考えた。以前は台湾系、関東系としたが、すべて江戸系に置き換える。なお、白文鳥は当初珍しいので輸出品とされ、輸出港の横浜近辺での生産も盛んになったものと思われ、また、船便での中継地である台湾が生産拠点となるのも必然なので、いずれも元は江戸と見なしえる)。ようするに、ごま塩文鳥同士で繁殖すれば、1/4は白文鳥になるはずで、それは完全顕性(優性)を持つ、つまり桜文鳥などの因子があっても白い体色を発現させてしまう弥富系の遺伝子に拠らない白文鳥の存在を証明するものに他ならない。
そもそも、白文鳥同士で交配して白文鳥以外が生まれる系統をスタンダードにするのはおかしいのだが、100年以上も、弥富のお百姓さんは2系統存在することに気づず、一方のおもに関東地方の繁殖家さんは「西(弥富)の白文鳥を入れるな」と念仏を唱えるだけで理論など考えもしなかったし、専門家を自称する人たちは、たかが知れていた(関東地域の白文鳥の生産の実態を把握していなかった)。
で、本来スタンダードであるべき江戸系は、東京周辺の小鳥屋さんと零細繁殖家の衰退で、絶滅危惧種となっている気配が立ち込める中、「やなぎす」さんの博捜おかげで覚醒してしまったのだね。私が。そして、自分ちの子だけでも白文鳥は江戸系に置き換えていきたいね、という話になっている。
前回は、桜2、ごま塩?1、つまりは空振りであった。そして、換羽しそうなので期待していなかった今回は、大当たりぃ~!だ。健やかにお育ちいただいて、我が家の桜文鳥との間でごま塩文鳥を生んでいただいければと思っている。とりあえず、エード様とお呼びいたしましょう。
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