
未亡鳥のサチィは、もはや余命いくばくもない様子だった。はっきり言えば、今日死ぬか明日死ぬかで、生きている姿にホッとするような状態だが、それでありながら、一昨日くらいから水浴びをしたり羽毛もつややかになって、「おかしいな」と思っていたら、昨夜↑であった。こちらも伴侶に先立たれたイッパにさえずられて、大喜びでにじり寄っていたのである。
老いらくの恋だ。最近「老い楽」などと当て字をして、年寄りを惑わしているが、本来は・・・、忘れたな。うん、「墓場に近き老いらくの、恋は怖るる何ものもなし」、と川田順(歌人だが本来は住友の番頭)が詠んで、失踪して亡妻の墓前で自殺をはかって・・・、68歳にしてはずいぶんアクティブなことをやらかしたのに由来している。相手は30代の人妻で子持ちで・・・、も、しっかり結婚しているから、昔の人は奥ゆかしい・・・。
つまり、「楽」ではない。それはそれは今よりずっと厳しい倫理観に苛まれて血反吐を吐く思いで「でも好きなんだも~ん」というのが、潔いと言えば潔いのである。軽いことをしている割には重いわけだ。
ちなみに、川田は今現在の朝ドラでモデルになっている小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の弟子である。八雲が辞めて夏目漱石が後任になると「あんな奴は話になんねぇ。べらんめぇ」とたぶん言って(浅草出身)、転部したことで知られる。
老いらくのさっちゃんには頑張ってもらうことにして、↓26日生まれたトクとクロピの子たちは、なぜ生まれたのか、を記しておきたい。
この夫婦、自主帰宅できない。と言うより帰ろうともしない。「夜会」の1時間30分の間、完全に空き巣状態だ。となれば、卵は冷えて中の子は死んでしまうはず・・・。で、考えてみれば、パームヤシのふかふかでごわごわの巣の真後ろに20Wの保温器があるので(下段は寒いと思い2個だけ補助的に設置している)、冷え切らずに済んだもののようだ。
・・・一羽っ子政策をしているのに、また想定外が。トクは本来19代目の嫡男だが・・・、孵化したが育てないのでは?と思っていたが、案外、ケージの中にいる時はしっかりエサを与えている・・・。それでも今のところ、夫婦ともども帰巣の意思ゼロ。これで良いのか、悩ましいところだ。

