トウモロコシの与え方

文鳥は押さえて食べるのがヘタ

 「森三中」の一人の夫で放送作家だった鈴木おさむさんは、除籍だそうだ(僕、大学を除籍です)。何だって良いと思うが、こういった際に出される情報から、当人の認識のずれや相手方の考えを類推するのは、なかなか有意義だ。いわく「1年も行ってなかったんで、中退にも及ばなかった。除籍で。それでもちゃんと最後、届け出を出しに行きましたし、けっこうめっちゃうるさいですよね、学費払ってないとか」。
 本人の認識では、入学しただけだから自主的な退学である中退を認めてもらえなかった、のようだが(1年生でも当然中退は可能である)、大学当局の認識は違うだろう。おそらく「金払わねえなら除籍に決まってんだろ、めんどくせー!」だ。想像するに、2年目の授業料が未納なので除籍になると説明したら、青年おさむちゃんは授業受けないのでお金を払わないなどと言うので、フツーに除籍処分、と事務手続きを踏んだのだろう。
 「けっこうめっちゃうるさいですよね、学費払ってないとか」、事務にしてみれば学費がすべてなのに、良い年をして困ったおさむちゃんである。「中退したいんですけど・・・」「あなた授業料払ってませんね、払うんですか?」「授業受けてないんで・・・」「払わないなら、学費未納入で除籍処分になりますけどいいんですね?」「それでいいです」といった感じだろうか。学費を払えば在学資格がある中途で退学したと見なす他ないだろうが、そのあたり説明されても、青年おさむちゃんは理解できなくて不思議はない。
 除籍処分を受ける=不名誉、と、自分の意志で資格を放棄する中退では、大きく違うが、わからずに何となく除籍処分を受けてしまったケースは多いのだろう、と思う。

 さて、人の年寄りは入院中、鳥の年寄りは・・・。十姉妹のパッパと文鳥のサチィがカゴの底でボンヤリするようになった。これは、終末期の現象だ。地面でボンヤリするなど自殺行為なので、それをしてしまうのは、老いも極まった証拠と言える。
 あまり経験の無い飼い主は、こうなってから病院に行ったりするものだが、私はやめた方が良いと思っている。老いは自然現象で治せるものではなく、また、留まることすらない。であるのに、治そうとして余生に通院診療投薬の苦行を強いてどうしよう。そのような時間があるなら、一緒にいる時間を増やすべきではなかろうか。考えたいものである。

 本題を忘れた。
 ウチのトウモロコシの与え方。水を入れたフライパンに水を入れて沸騰させ、トウモロコシを入れてふたをする。やわらかめに蒸しゆでにするのだが、何分間かは測ってないのでわからない。硬さは、箸で突いて簡単に刺せればOKだ。
 ざるに開けて放置して冷めたら、半分にして、下面になる方を水平に削ぎ切る。これはテーブル面に置くためだが、芯の部分を切って半分にするものと勘違いしている人がいるらしい。それは無茶だ。切るのはトウモロコシの粒部分だけで良い。
 食べやすくするために2列おきに1列を包丁でチョイチョイと切り出す。包丁の刃を列に合せて取り出すだけなので、魔法の包丁使いは必要ない。不器用だろうが不器量だろうが簡単だ。取り出した粒は半分を小鉢に入れ、半分をテーブルにまく・・・。
 文鳥という生き物は、食べ物を指でつかむことができず、指で押さえつけて食べるのもヘタなので、安定させるのが肝要だ。たまに菜差しに青菜を放り込んで与える人がいるものだが、その場合、安定しないので食べられず、引っこ抜いて遊ぶだけになってしまう。クリップで止めたり、菜差しには詰め物(私はニンジン)をして、しっかり固定しなければならない。
 それでも慣れてくると、トウモロコシ粒をつまんで中身を食べられるようになる。本来、拾い食いするのが自然なので、慣れたら撒いておくだけでも食べる。

 トウモロコシを頬張る文鳥、夏の風物詩だ。栄養?どうでも良いだろう。それだけ食べているわけではない。加熱したらどうのこうの?平気なんじゃないの、ウチの子は食べてるし・・・。理屈だけではないので、あまり気にせず、毒にはあまりならないはずのものをいろいろ食べる機会を持つのも、『エンリッチメントなのだ』「最新の飼育法だ」と思えば勝ちだ。

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