
↑、ネヅは兄弟姉妹の中で一番大柄で、これは一番に売れて、たぶんオスだろうと思っていたら、案外に居残って、さえずらずにメスの可能性が強まっている。
・・・で、若いネヅは向う脛(スネ)もつやつやだが、これが年を取るとウロコささくれ立って「はばき」と呼ばれることにもなる。「はばき」とは脛布と書き、脛の保護のための布であり、脚絆(きゃはん)とも呼ばれ、西洋ではゲートルと呼ばれ、日本では江戸時代の旅人の必需品、明治以降の兵隊さんは付けないと上官から殴られる、ってほどのアイテムだったのだが、最近の人は知らない。もちろん、私にしたところで着用したことなど無い。が知ってはいるので、「近頃のNHKは・・・」とバカにすることにする。
先ほど、NHKの朝の連ドラを、たまたま目にしたら、だらしない恰好の軍服姿がウロウロしていたのである。何かおかしい?何がおかしい?と、それだけを見ていたのだが、色が濃すぎて素材がモコモコしたフリースのようなものになっている・・・。そもそも緑がかったカーキ色(モスグリーン)が色落ちして薄くなるものなので、新品卸したてにしても濃い色あいだと違和感しかない。また、冬服はウールと言うかフエルト生地だったはずだが、よほど寒い季節や寒冷地でなければ、夏仕様の綿製が一般的なのに、どこなのだここは?特に南方戦線では冬服は着ないため、帝国陸軍の兵隊さんのイメージから遠のくのだが、それにしてもモコモコとフリース感を出してもらっては面食らう。
しかし、それ以前に着こなしだ。ズボン姿でゲートル(脚絆)を巻いていないので、ダラダラとだらしない。おそらく制作側にゲートルを知っている人がおらず、ズボンに靴下、「きゃはん」って何?といった具合なのだろう。ズボンをそのままにすると歩行の邪魔なので、士官はブーツの中に入れる。下士官以下はズボンの上に布を巻き付けるもので、巻き布するのが基本なのである。常識であった時代を知らないのだから、ディテールを甘く見ずしっかり時代考証して頂きたいものだ。
ところで、ドラマはあんぱん作りの話かと思ったら、アンパンマンのやなせさんの話であった。やなせさんと言えばお人好しで頼まれたら断らない有徳の人として著名で、ロイヤリティをとらずにキャラクターの使用を許してしまうことでも知られ…、ていたので、私は出身の幼稚園が送迎車をアンパンマンでデコレートしたものに変えて周辺をうろついているのを見た際に、どういった伝手(つて)でやなせさんに迷惑をかけたのかと、いちおうOBとして心配に思っていたものだ(例の杉山神社にあった幼稚園)。なお、経歴に拠れば中国の南部で暗号下士官をされていたそうなので、ほとんど綿服着用かと思われる。
そう言えば、高校時代の社会科担当の老先生に、海軍の通信士官出身者がいて、「ツー・トト」とか何とかモールス信号の話をされていたのがなつかしい。1年生の現代社会を担当されていたのだが、初回の授業で生徒に自己紹介させ、「名前と、落ちた高校を言いなさい」と指示があり、湘南落ちました、鎌倉落ちました、七里ガ浜落ちました、と、あのあたりの学区の偏差値トップから3位校までいろいろいることがわかった(私は横浜なので他学区)。また、何も言わずにテストを返却するのだが、変な順番なのでなんだろうと思っていたら、点数の低い順だったり、面倒になると生徒に教科書を読ませるのだが、「えいや~の、さ」と教科書を開けてページの数と同じ出席番号の生徒を当てたり、味わい深い面白いおしいちゃんであった。
その出身校ではないが、講師で教えた際、私も真似がしようと思った。しかし、最初の方に呼ばれる生徒のことを考えると、出来なかった。仕方がないので、トップテンだけ順番に返してやったら喜んでいた?が・・・。どん尻の点数で最初に返されても、笑えるくらいの方が良いと思うな。
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