
ゼレンスキーさんは気の毒だった(世紀の罵り合い会見の記事)。本当は「あんたら、プーチンの犬か?」と言いたかったはずである。せめて、「世界ナンバーワンのアメリカ大統領閣下がインベーダー(侵略者)の僕(しもべ)のように振る舞うのは不思議です」くらいは言ってやりたかったのではなかろうか。
頭の悪い記者が、ゼレンスキーさんのノーネクタイの服装は無礼だと言っているようだが、「我が国民は侵略者に、ノーネクタイのまま殺されている。私は戦時の大統領だ。ノーネクタイの理由くらい考えられませんか?」と言ってやりたかっただろう。
トランプさんは、そもそも無茶苦茶だが、自分自身がわかっていない。今回の会見でも、自分はワシントンやリンカーンに比する偉大な大統領だと自称していたが、ワシントンは軍人で、アメリカ独立戦争に総司令官として勝利を収めて初代大統領になった人物だ。リンカーンは大統領として、南北戦争を勝ち抜いて合衆国の一体性を保った人物だ。つまり、どちらも血みどろの戦争を勝ち抜いた偉人だが、トランプさんは平和の使者を気取ってはいても戦っていない。
あなたは、植民地を支配する大昔の英国以上に悪質な21世紀の独裁者に、戦う前から屈している。ワシントンとは異質で比べようがあるまい。あなたは、国内の意見対立を無責任に煽り立て、同じアメリカ人にレッテルを貼ってあるいは国外へ追放し、あるいは職場を追放している。リンカーンとは比べようがあるまい。あなたが比すべきは、口先の戦略核合意でノーベル平和賞を受賞し、自分が示したレッドラインを破った独裁国家を制裁できずに世界秩序を維持できなかった、オバマさんくらいなものだろう。ワシントンのように戦えず、リンカーンのように合衆国の団結を守れないあなたは、独裁者に屈して奴隷の平和を強要して、オバマさんのようにノーベル平和賞を受賞されるべきだろう。
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