
『オーラの泉』について見ていたら、美輪さんの天草四郎の生まれ変わりがネタであることを、木村藤子さんが指摘したとあって、木村さんがあの番組にかかわっていたことを今さら知った。おそらく、美輪の前世云々を見抜くことで木村さんの霊能力なるものが”本物”であることを、示そうとの演出で、ようするにテレビ局に乗せられたのだと思う。
木村さんは1990年に、百貨店から逃げ出したアミメニシキヘビがどこに潜んでいるか言い当てて有名となった人だ。当時、千里の先の出来事もわかってしまう、失せ物腫れ物何でもござれの、など笑ってしまう、という考え方に偏りつつあった私も、しっかり当ててしまうとはすごいな、と思った。・・・で、今、36年も経っているのに、木村さんの「代表作」がその「デビュー作」であるアミメニシキヘビのまま、なのに驚いている。
そして、そのアミメニシキヘビ(面倒くさいので、以下はヘビとする)を見つけ出した「超能力」については(なぜ、失せ物をお告げで言い当てるのと、前世の守護霊の何のと、が一緒になるのか、とても不思議に思っている)、科学的な説明をYahoo知恵袋で試みようとしている人がたくさんいて、それほど難しい話だったのか?と、調べてみることにした。
まず、事件の経過がよくわからない。特に発見場所がいろいろ言われている。
新聞記事なら「逃げた場所の近くで長くなっている。夜10時に見つかる」と、場所が不明瞭だが、実際はピンポイントにどこそこの橋の下にいるといったものらしく、それを聞き知った人がその時間に集まって見に行ったら、本当にいた、と言うことらしい。何しろ、嘘を言っても仕方がない近所の当時高校生の証言があるのだ(差し障りがあるといけないのでブログ名は載せない)。
神様のお告げがあったと言う話を家族から聞き、本当なんだろうかと半信半疑でその日告げられた場所まで出かけて(家から自転車で数分の所でした)行ったところ私のほかに近所のおじさんが数名いて、マスコミ陣も数社いました。とある橋の下でしたがやはりお告げを聞いたという人たちが集まっていたのでとにかく見に行ってみようとなり私もその中に加わって橋の下へと行きました。するとお告げの通りそこには若干衰弱したニシキヘビがとぐろを巻いて佇んでいました。
そこでグーグルマップで見れば、ヘビが逃げ出したマエダ百貨店は、「マエダ本店」として商業施設として健在で、裏に田名部川が流れており(河口付近ですぐに海)、東と西に(その中間に「メロディーブリッジまんたろう橋」と言うとても気になる歩道用の橋もあるが、これは関係なさそうなので省く)橋があり、東(川上)の橋のあたりは護岸が垂直だが、西(川下)の橋のあたりは土手状になっており、雑草が生い茂っているのがわかる。当時も大して変わらなかったのではないかと思われ、となれば、百貨店で働く近所のおばさん情報で田名部川に面する方から逃げた可能性が高い、程度の情報を得れば、外に出た、川があった、泳いだ、流されて川下の土手に流れ着いた。との推測は容易なように思える。
こうした場合、千里眼で失せ物のありかを感じ取ったとなりがちだが、私に言わせれば、それは論理的な推論であり、もし論理的な表現ができるのなら探偵小説の推理と同じである。表現できなければ、神のお告げだ。そして、推論は推論で「いろいろ言えばたまには当たる」になる。もちろん、神のお告げとしてイメージ化されて頭に浮かんだ可能性は大いにあるが、人間の普通の頭でも、情報をインプットして推理力を働かせれば、答えは導き出せるのは確かなのである。
ヘビの話では、時間まで正確ではないか?それも論理で説明できる。「夜10時に見つかる」と言われれば、普通はその時間に見に行く。「10時にいるならもっと前からいるだろう?明るいうちにとっ捕まえればいいんじゃね?」などと言ってのけるひねくれ者はあまりいないものだ。時間指定があればそれに従い、見つかれば、「時間指定することは無い気がする・・・」などと余計なことは考えず、素直にお告げの通りになったと驚き喜ぶだろう。
ようするに、アガサクリスティのミスマープルも木村藤子さんも(田舎町で事件は起きて解決するのは地元民)、どちらも洞察力に優れた天才で、ただ表現の仕方で、一方は科学的な名探偵、片や青森の神様に分かれるのだろうと思う。
私は、ヘビが見つかればどちらでも良いと思う。そして、私の洞察力がもう少し優れていれば、ナイちゃんを巣の裏で干からびさせることもなかったのにと、忸怩たる思いとなる。千里どころか1メートル、下手すれば十センチ先を見落とすのだ。・・・千里眼は無理でも、10センチ眼くらいの能力は身につけたいものだ。
