安倍首相お疲れ様

 安倍晋三首相が辞職するそうです。マスコミと野党と与党の一部にいびられいじめられ追い詰められたイメージがあり、何ともお気の毒なので、せめて駄洒落で称えたいと思います。失政なく叱声に執政を辞す

 「美しい国」やら「戦後レジュームからの脱却」などというフレーズには、何ら心を打つものではありませんでしたが、かといって、この政治家としては若い宰相が何か失政をしたかと言えば、思い浮かばないのはどうしたことでしょうか。
 中央と地方に格差があるのは構造的なもので、失政と言うものではないでしょうし、それを黙過助長した責任があるとしたら、むしろ長くその職にあった前任者が負うべきもののはずです。
 年金問題が盛んに取りざたされていますが、あのようなものは、何十年前から放置していたものであって、今の首相一人に責任をかぶせるべき問題ではありません。そもそも優秀なるマスコミ諸氏が、愚かな民衆に注意喚起する時間は山ほどあったはずではありませんか。
 教育基本法を改正し、憲法改正に着手した点については、当然反対もあるでしょうが、より多くの賛成があるのが現実であり、失政とは言えません。議席数を選挙後とに減らす政党が、減らず口をたたいても、時代に取り残されている悲哀が漂うのみです。
 任命した大臣に不出来な者が多かったのは、実に情けない話ではありますが、これはセンスがないだけで失政というものではありません。そもそも、問題を起こした者どもは、すべて選挙で選ばれた議員ですから、選んだ選挙民の方が反省した方が良い類の話ではありませんか。

 特に失政はなく、戦後の政治的負債をどさっと押し付けられた、政治家としては若い宰相が、ろくな側近もないままにその垂れ目でもがく様を、マスコミは面白がり、国民は選挙によって駄目出しをしました。その後は辞めろ辞めろと、その後のことも考えずに騒ぎ、結果本当に辞められて、さてどうでしょう?困ってしまったのではないでしょうか?
 何とも、国民の一人として、後味の悪いものを感じます。

 正直言いますと、私は、小沢氏が解散させたいがために首相いびりをし、結局自衛隊による給油活動継続と引き換えに、安倍内閣は総辞職するだろうと予想していました。そして、パンパカパーン!」と小泉純一郎氏が再登板し、息を吹き返した抵抗勢力に実に真っ当なレッテルを貼って、また総選挙に持ち込むといったシナリオです。あの人ならやりかねないではありませんか。

 それにしても、小沢氏とは大したもので、ご自身が宰相になられるかは知りませんが、二人の時の宰相を葬った人物として、永久に歴史に名を残すのは間違いありません。一度目は会って、次には会わずに葬りました、実にお見事です。今後のご活躍に注目し、期待するところ大であります。

※2000年小渕首相は連立相手の自由党小沢党首と会談した日に脳梗塞で倒れました。2007年安倍首相は野党民主党小沢党首に会談を拒否されて辞任しました。

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