もともと風流からほど遠い私は、「花なんてよく見るとかわいくない」とか「盆栽なんて不自由そのものだ」とか「絵なんて飾る場所を作るのが面倒だ」とか思っていたわけです。もちろん基本的にその考えは改まらないのですが、文鳥を機縁にして花を植えたり盆栽の枝を切ったり絵を楽しむようになっています。
機縁、文鳥のプランター墓地に盆栽と草花を植えるため、文鳥が描いてある絵があったため、です。何と単純なのでしょう!

それで、まず盆栽の話です。
「文鳥墓苑」には、白南天(シロナンテン)と天乃梅(テンノウメ、別名天皇梅)が植えられています。当初は皐月(サツキ)だったのですが、無知な私が肥料代わりにボレー粉を撒いたことで土中のアルカリ性が高くなり枯らしてしまったため、アルカリ性土壌に強いらしいテンノウメに植え替えたのですた。
ナンテンとテンノウメを選んだのは、冬も葉が残り枯れ木状態にならないからですが、その後枯れ木状態も自然で良いかと考えが改まり、昨年の初春に富士桜(フジザクラ、別名御殿場桜)と姫沙羅(ヒメシャラ、別名小夏椿)を試しに購入してみました。花は咲かなかったものの葉が生い茂って順調だったのですが、昨年10月に春には咲かなかったサクラが開花し、11月には一度落葉したヒメシャラから新芽が出てきました。どうやら気温が例年より暖かな日が多く、なおかつ使わないエアコンの白い室外機の上は、金属製のため日光で熱せられやすく、日光の照り返しも起こってしまい、木の季節感を狂わせてしまったようです。この異常から立ち直れなかったらしく、現在サクラもヒメシャラも枯れ木状態で芽吹く様子がありません。
同じ環境でも、一昨年からある木瓜(ボケ、品種は高嶺錦)はめげずに今年も花を咲かせましたが、それだけではさびしいので、3月に白梅をホームセンターで買い、さらに2週間ほど前に銀露梅(ギンロバイ、別名白露梅、白花キンロバイ)と百日紅(サルスベリ)のミニ盆栽をインターネットで取寄せました。
そのギンロバイが、今日、最初の白い花を咲かせてくれたのですが、葉の形といい花の姿といいなかなか好みに合うので、数年後まで無事に成長してくれたら、墓苑のナンテンと交代させるかもしれません。
続いて草花の話です。
現在「文鳥墓苑」には矮性撫子(ナデシコ)が植えられています。このナデシコは余り背が高くならず、ピュアレホワイトなどという品種名で基本的には真っ白な花が咲きます。実際は、重イオンビームで元々赤く発色する部分を人為的に消しているためか、たまに赤い色が混ざる花も見受けられますが、お墓には白い小花、と言った趣味にいちおう合致していて満足です。
いろいろな草花を植え変えている間(アレナリアモンタナ、キンギョソウ、オキザリスのパーシーカラー、白いジュリアンなど)、他の鉢植えで弱々しいながら枯れずにいたので、初春に植え替える気になったのですが、弱々しかったのであまり期待はしていませんでした。ところがやたらと土があったらしく、現在恐ろしい勢いで繁茂しています。夏にどうなるかわかりませんが、枯れきることが無ければ、定番となってもらうつもりです。

最後に絵です。
絵については、日本の学芸員資格が『キュレーター』を意味しないことを示す典型例であるため、まるで審美眼などないわけですが、昨年末から文鳥を描いた作品が多いバリ島の花鳥画(プンゴセカン)のにわか愛好者になり、たびたびこのブログでも紹介しているところです。もちろん今現在も、バリアートの専門店アートルキサンさんの更新を楽しみにしていて、一目見てのどから手が出たARSANAさんのあの『文鳥とプルメリア・オレンジの空』が売れているのにも早々に気づき、さすが見る目のある人は多いものと感心していたのでした。
早い者勝ちなので、悠長に構えていると売れてしまうわけですが、すでに2作品を手中にしている私には精神的余裕があるため、他人が文鳥絵画を飾って精神的に豊かになったり、お店などに飾って文鳥の素晴らしさ多数に知らしめてくれるものと期待する気分になっています。当然ながら、これは個人的に探している条件に合い何が何でも、という作品があれば誰にも情報を漏らさずさっさと購入します。これは探している時に望みの文鳥に会えば、ペア売りだろうが何だろうが店主を黙らせて強引に買ってしまうのと同じことです、そして、条件なり観点は人それぞれですから、個人的には「何が何でも!」と言うほどでもない場合は、他人に情報として提供するのが世の習いのような気がします。
そこで、アートルキサンさんには他にも心惹かれる絵が多々あるので、あわてず他日を期していろいろ見て回った結果を書いておきます。つまり、気になった作品です。まずプンゴセカンとしては、チョークディーナというお店のコチラの作品が心惹かれました。特に目が文鳥らしく思われ、花も南国調で綺麗です。次に日本画としては、前も紹介したかもしれませんが、掛軸.comさんが扱う島田恒鳳さんのコチラの作品。丹念に描かれた文鳥と夏椿、・・・盆栽のヒメシャラが枯れてしまったのが悔やまれます。このお店には、手ごろな印刷物の色紙の文鳥もあり、微妙に図案化しつつも表情が豊かそうで手にとってよく見たい気持ちにさせられました。そしていちおう洋画の範疇としては、ART-Meterさんの扱うコチラの作品が目に止まりました。売れ残ってしまっているようですが、月を見上げる文鳥の物静かな瞳が印象的ではないでしょうか。
以上、特に意味もなく文化的な取り留めの無い話を書きなぐって、ゴールデンウィークも終わるのでした。
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