この話題は、昨日で終了するつもりでしたが(『文鳥動向』で無理やり関連付けつつ、突っつくのは別にして)、今更ながら、TBSのみではなく、日本テレビも別角度で撮影したニュース映像を基に報道しているのを知りました(見ない方が良いですが、コチラ)。確認したところ、地面に衝突する姿がはっきりと映っており、このテレビ報道見れば、落下した時の衝撃で頚椎が損傷した印象を持つのも、無理はないと思いました。
しかし、やはり、心臓を射撃されたことによる即死でしょう。以下は、動画よりキツイ実況になってしまうので、あまり身を入れて想像せずに読み流して欲しいのですが、私が見たところでは、銃の射出力が強すぎて、注射器が脇腹の柔らかいところから全て体内に入り込んでしまい、心臓まで達するどころかおそらく突き抜けるほどの衝撃力のため、当たった瞬間にインコは後ろにもんどりうって枝から落下、それでも翼を広げようとしながらも果たせずに、回転しながら胴体部からアスファルトの上に落下、やや首を起こして首を振るといった痙攣状態がうかがえところで、職員に確保され、さらに手網に頭から突っ込まれる、といった様子でした(動画を再生するたびに可愛い顔した女優さんが「マカダミあ~~ん」とか言うCMを見なければならないのは・・・)。
※ 昨日書いたように、29日に射殺してしまう前に「6:52頃 高所作業車で捕獲を試みるが取り逃がす」とあり、どういったことをしたのかわかりませんでしたが、日テレ映像では、より高い樹木の枝にインコ君がいて、その下の枝葉が不自然に揺れている様子が映っているので、おそらく竹竿でつついて、射撃しやすい位置に移動させたものと推測できそうです。
さらに、撃ち落とされて網に放り込まれたのを確認した飼育課長のおばちゃんが、「無事に確保できて良かったです」と、テレビカメラの前で、超ベテランの幼稚園の先生のようにやさしげに語ります。・・・狙っても、このシュールな映像は撮れないだろうと感心しないでもありませんが、その危機感の無さには、呆然とさせられ、怒りより脱力感を覚えさせられます。この様子を見ると、やはり、麻酔銃の使用で殺すことになる可能性を想定していなかったのは確かでしょう。
※ 念のため断っておきますが、この動物園の麻酔銃の使用は、「苦渋の決断」ではありません。迷子の翌日、本格的な捕獲作業を始めた日から、麻酔銃を使用しており、毎日1発撃って、3発目であのようなことになっています。これを、「苦渋の決断」とするのは、事実を把握せずに、自分の常識で思い込んでしまう善意の誤解に過ぎません。本来、無知ゆえの飼育上の虐待行為を無くすべく規範を示すべき動物園が、当然の行動として、体重1kg程度の生き物に、麻酔銃を使用し、一般の飼い主であっても予想できる射殺に至る可能性を、まったく考慮していなかったのが問題なのです。玄人の『苦渋』など欠片も見えす、ど素人の『楽観』としか思えないのが、薄ら寒くなるほど不気味です。
ニュース映像はさらに続きます。飼育課長のおばちゃんの言葉とは裏腹に、インコが息をしていないのにようやく気づいたのか、動物園関係者の動きが慌ただしくなります(網にくるんだインコを持ってうろついているので、自動車を待機させていなかったようです)。そして、最後に、自動車でその網にくるまれたインコを連れて行く様子を映しながら、「その後、インコは診察中に容体が急変し、死んでしまいました」、さらには、「体力が落ちていたと思う。非常に残念です」とする担当者のコメントが紹介されています。
つまり、このニュースだけを見ていると、体力が落ちていたので、麻酔に耐えられずに死んでしまった印象を持って当然ですが、千葉市動物公園の公式発表には「解剖所見 心出血」とあり、また、TBSのニュース内のインタビューで朝生智明園長は、
「麻酔の針がですね、えーたぶん、
心臓にえーたぶん少し達してしまったことが
原因ではないかと」
と答えているので、麻酔針が心臓を破壊してしまったのが死因であることは、確かなはずです。
※ 撃ち落として瀕死(私は、自分が知っている文鳥の心臓発作での落鳥の様子とまったく同じなので、死んでいたと判断している)の鳥を、目の粗い網で包んで、次により目が細かい手付き網に頭から突っ込んでいますが、このような乱暴な扱いをするものなのでしょうか?厚手の手袋を装着して抱きかかえ、噛むほど元気なら、顔に何かかぶせるか、クチバシを抑えるなり拘束してしまえば良さそうなものだと思います。この動物公園の大型インコの取り扱いは、どうも解しかねる点が多いです(誰に教わったのでしょう?)。
なお、余談になりますが、この園長さんは、2011年?までは、千葉市市民総務課の課長を務められていたらしいので(『千葉市空襲と戦争を語る会』にお名前がありましたが、同一人物であるかは不明です。ただ、この動物園は市立ですから、園長は市役所からの出向であって不思議はないかと思います)、専門知識がない部署に回されて、気の毒には思うのですが、この受け答えは、あまりに地方公務員的に過ぎたでしょう。「えーたぶん、心臓にえーたぶん少し達してしまった」、などと言われたら、事実をなるべく小さく表現しようと、お役人が頑張っていて気の毒だな、と受け取るしかないでしょう。このような言い回しをされたら、おそらく、内蔵の損傷が甚だしく心臓に注射筒がめり込んでいたか、もしかした突き抜けて大穴が開いていたか、少なくとも「えーたぶん少し」ではなかったと告白するに等しいと思うのです。
小心で嘘が下手な人は、無理をせずに、しっかりはっきり正直に答えた方が、猜疑心を呼ばずに済んだはずです。目先を誤魔化そうとすると、かえって大事になってしまうものですから、変に話を収めようとせずに、、事実は事実としてしっかり説明していただきたいものです。
※ どのような麻酔銃で「弾」はどういったものだったのかわからないですが、普通は、注射筒のお尻の部分に赤や黄などの彩色をした毛が、目印として取り付けられているものと思います。映像を見る限りでは、その注射の尻部分すら確認できないので、すべて体内に入ってしまったと推測しています(本来なら針部分だけが筋肉に突き立って、注射筒部分などはぶら下がった状態になるはず)。
コメント